眼瞼疾患

形成外科医による眼瞼専門外来

当院では毎月第2木曜日に形成外科医による眼瞼外来を設けています。
眼科医だけでなく、形成外科医が診察を行いより専門的な診察、手術が受けられます。
まぶたの病気といいますと、主に眼瞼下垂や眼瞼内反といった病気などがあります。
長らくまぶたが下がってしまい見た目が気になる方、見づらくなってしまい気になる方、逆さまつげがどうしても当たってしまいゴロゴロして気になる方などご相談していただけたら専門医が診察・治療を行わせていただきます。

眼瞼外来担当:風間 真人 医師

当院では2016年4月より眼瞼専門外来を開設しております。形成外科医であり眼瞼の手術をたくさん手がけてきています。眼科医でも眼瞼手術は行いますが、眼瞼に特化して診察手術を行う先生は多くはありません。診察も大変丁寧で、とても確実な手術をされます。眼瞼部は非常に血管も多く、術後の炎症や眼瞼の腫脹もかならず起こりますが、風間医師の術後は炎症も少なく、早い段階からきれいな状態となります。当院では専門外来を開設してからこれまで多くの患者様たちが術後結果に満足され喜ばれております。

経歴
  • 聖マリアンナ医科大学卒業
  • 聖隷横浜病院
  • 聖隷浜松病院
  • 横浜私立大学附属市民総合医療センター
  • 聖マリアンナ医科大学病院
  • 現在、錦糸町レーザークリニック 院長

ものもらい

ものもらいはまぶたに起こる良性のできもので、細菌感染による麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と脂肪がしこりになる霰粒腫(さんりゅうしゅ)があります。まぶたのできものは、他に脂漏性角化症といういぼやほくろなど良性のものもありますが、まれに悪性の場合もありますので、できものに気付いたら、ものもらいだと自己判断せず、必ず眼科を受診してください。

麦粒腫

細菌感染が原因ですので、抗生剤の点眼や眼軟膏、内服薬で治療を行います。ほとんどの場合、1週間程度で症状は改善します。強い腫れや膿が多い場合には、針を穿刺し、排膿する場合もあります。

霰粒腫

脂肪でできたしこりですので、薬物療法では効果が見込めないため、切開による治療が必要です。手術ができない場合には、ステロイドの点眼や眼軟膏などを用いた治療を行う場合もあります。

眼瞼痙攣

目を閉じる際には眼輪筋という筋肉が働いています。この眼輪筋が過度に緊張して意図しない不随意閉瞼を起こすのが眼瞼痙攣です。
40歳以上の女性に多く、患者様の約50%は抗不安薬や睡眠導入薬の服用歴があると報告されています。

眼瞼痙攣の自己診断

眼瞭窪撃は、まぶたがピクピクするだけでなく色々な症状があります。

1. 次の項目で自分に当てはまるものにチェックしてみてください

  • まばたきが多い
  • 外に出ると、または屋内でもとてもまぶしい
  • 目を開いていられない (目をつぶっていたい)
  • 目が乾く、しょぼしょぼする、痛いなど、いつも目のことが気になる
  • 人混みで人やものにぶつかる、またはぶつかりそうになる。
  • 電柱や立木、停車中の車などにぶつかったことがある。
  • 太陽や風、階段の昇降が苦手で外出を控えている。
  • 危険を感じるので車や自転車の運転をしなくなった。
  • 手を使って目を開けなければならない時がある。
  • 片目をつぶってしまう。

チェックの数

0個:正常
1〜2個:眼瞼痙攣の疑い
3個以上:眼瞼痙攣

チェックが1つでもあれば、下のチェックに進んでみましょう。

周毛部分を動かさないで、軽い、歯切れの良いまばたきをゆっくりしてみる できるだけ速くて軽いまばたきを10秒間してみる 強く目を閉じ、すばやく目を開ける動作を10回してみる
0 できた 10秒間に30回以上のまばたきがリズムよくできた できた
1 眉毛部分が動く、強いまばたきしかできない 30回以上はできないが、大体できた すばやく開けられないことが、1・2回あった
2 ゆっくりしたまばたきができず、細かく速くなってしまう リズムが乱れたり、強いまばたきが混入した 開ける動作がゆっくりしかできない
速い軽いまばたきそのものができない
3 まばたきそのものができず、目をつぶってしまう 開けること自体に著しい困難があるか、10回連続できなかった

合計点数

0点:眼瞼痙攣でないか、ごく軽症例
1~2点:軽症眼瞼痙攣
3~5点:中症眼瞼痙攣
6~8点:重症眼瞼痙攣

気になる方はご遠慮なく医師に相談してください。

眼瞼痙攣の治療

ボトックス注射(ボツリヌス療法)による治療を行っています。ボツリヌス菌が作り出すA型ボツリヌス毒素を有効成分とするお薬を筋肉に注射することによって、痙攣の原因となっている神経の働きを抑え、筋肉の緊張をやわらげ、症状を改善します。アメリカで1989年に最初に医薬品として承認されて以来、世界77ヵ国で用いられております。日本でも、2006年の時点で5万人以上の方が投与を受けております。注射後2~5日ほど効果が現れはじめ、2~4か月ほど持続する場合が多いのですが、効果の出方には個人差がかなりあります。ボトックス注射の効果が切れて症状が再び現れた場合には、再度注射を行います。
この治療は資格が必要となりますが、当院医師はみな、ボツリヌス療法を行うことができます。現在でも多くの患者様がこの治療を当院で受けており、治療を受けられた患者様たちは大変喜んでいらっしゃいます。

眼瞼下垂

まぶたは眼瞼挙筋という筋肉によって持ち上げられています。この眼瞼挙筋が衰えて、目を開きにくくなっている状態が眼瞼下垂です。
目を開きにくいため、無意識に顎を上げる、眉毛を上げるという動作を多く行うようになり、肩こりや頭痛、おでこのしわなどの原因にもなります。まぶたがかぶさることで、見ることに悪影響をおよぼしている場合には手術をおすすめしています。

眼瞼下垂の原因

先天性

生まれつき、眼瞼挙筋に異常があって起こっています。片目だけの眼瞼下垂が多く、乳児期の治療も可能です。視覚や視野に影響がないようでしたら、急いで手術する必要もありませんが、斜視や弱視の原因になる可能性もありますので、専門医に相談してください。

後天性

加齢による筋肉のゆるみ、外傷、長期間のハードコンタクトレンズ着用、スマートフォンやパソコンの長時間利用、花粉症などのアレルギーで目をこすりすぎるなど、さまざまな原因で起こります。

偽眼瞼下垂

眼瞼下垂ではありませんが、眼瞼痙攣や眉毛下垂、眼瞼皮膚弛緩といった影響で眼瞼下垂のような症状が現れている状態です。眼瞼挙筋に異常はありませんが、主に皮膚がたるんで目を開きにくくなっています。

眼瞼下垂の手術

眼瞼下垂の手術

まぶたを下に引っ張る腱膜という筋肉腱膜を縫い縮めて、下がったまぶたを持ち上げます。皮膚が余っている場合には、その部分の切除も行います。手術の所要時間は30~45分程度です。
なお、眼瞼下垂の手術は、術後に必ず二重瞼(ふたえまぶた)になりますので、幅や形などに関して多少の配慮を行うことはできますが、美容整形手術ではないため、皮膚の緊張状態や弛緩の程度により幅や形が変わってしまう可能性があります。

術後について

術後1~2週間はまぶたの腫れが起こります。翌日までは眼帯をして、抜糸は約1週間後であり、定期的に受診いただいて経過を観察します。術後、頻度は高くありませんがドライアイになることがあり、その場合には点眼薬で治療します。また、術後、長期間が過ぎた時に再びまぶたが下がってくる場合があり、その時には再度の手術も検討します。

眼瞼内反(逆さまつ毛)

眼瞼内反(逆さまつ毛)まつげが角膜などに当たってチクチクする、涙が出る、充血するなどが起こり、悪化すると角膜が傷付いて視力障害を起こす場合もあります。

眼瞼内反の原因

加齢や外傷、粘膜の病気、そして甲状腺の病気が原因になって発症します。
加齢によるものが一番多く、これはまぶたを下に引っ張る腱膜や目の周りの眼輪筋という筋肉がゆるんだことで起こります。筋肉のゆるみがまぶたの皮膚に近い前葉と眼球に近い後葉のバランスを崩し、まつげが眼球の方に向いてしまうようになるものです。

子どもの逆さまつげ

生まれつき眼瞼内反になっている先天性内反症があります。成長に従って自然に治るケースが多いため経過観察が基本です。黒目の濁りや充血、目やになどが改善されない場合、学童期に手術を行う場合もあります。

眼瞼内反の手術

まつげの生え際周辺の皮膚を横に切開して、まつげが生えている方向を変える、あるいはゆるんだ膜を縫い縮めるといった縫合を行います。切開した皮膚を縫合したら、終了です。手術の所要時間は30分程度であり、麻酔を行うので痛みはほとんどありません。

術後について

術後1~2週間はまぶたの腫れが起こります。抜糸は約1週間後であり、定期的に受診いただいて経過を観察します。まれですが再発の可能性があり、その際には再度手術を行います。

治療費用

1割負担 3割負担
眼瞼下垂 6,000~7,000円 約22,000円
眼瞼内反 約2,500円 約7,500円

※費用は目安になります

Tel.0282-22-4641web予約
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